でも、それからやっとあなたのいつかおっしゃったお言葉を考え出したら、すこうし気が落着いて来たの。
(堀辰雄「風立ちぬ」)
最近のわたしが気をつけていることは、正しい「言葉を選ぶ」ことです。わかりやすい話し方をする人は、言葉選びに慎重です。
正しい言葉が選ばれたストーリーや提案は、自分がまったくその分野を知らなくても、納得ができます。到達と課題が明確になり、次への行動が提案されるときの納得感の条件は、正しい言葉が選ばれているということでしょう。
いざ、自分で正しい言葉を使おうとむずかしい。自分が知っているはずの言葉は、調べてみると間違っていることも多い。
たとえば、「・・・が、ありえる」は、広辞苑を調べてみると「ありうる(有り得る)」が正しいそうです。「有効」と「有用」も、「正当」と「正統」も、「システマティック・レビュー」と「メタ分析」もそれぞれ意味が違う。
言葉の意味を正確にするように心がけると、文章の構造もよくなるような気がします。伝えたいメッセージにぴったりの素材としての言葉を揃えながら、会話や文章の姿勢がよくなる感じです。なかなかむずかしくて、面白いですね。
もとねすメモ)やっぱり国語だな。
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