病院の薬剤師には、慎重さ大胆さ、情報の解釈してわかりやすく伝える、コミュニケーション、そして患者さんやスタッフへの真摯さ・・・。数えきれないコンピテンシーcompetencyが要求されます。長期実務実習で味見をすることはできても、すべてをうまくやることは別物。
しかし、プロとして病院薬剤師をするのであれば、うまくやることが求められてしまいます。
ここで、必要なのは、失敗へのスタンス。
スタンフォードの先生のメッセージから。
わたしは学生に「失敗のレジュメ」を書くことを義務づけています。私生活や仕事上、あるいは学校で犯した主な失敗をまとめてレジュメにするのです。それぞれについて、その経験から何を学んだかも書いてもらいます。学生は成功したことばかり書くのに慣れているので、この課題を出すと呆気にとられます。
でも、レジュメを書き終えると気づきます。失敗というレンズを通して自分の経験を見ることによって、自分が犯してきた過ちを受け入れられるようになるのだと。その証拠に、むかしの教え子たちの多くは、何年経っても、通常の成功のレジュメと並行して、失敗のレジュメを更新し続けています。
一例は、こんな感じです。
自分の心の声に従わなかった……
叔父がニューヨークで亡くなったとき、わたしはカリフォルニアに住んでいた。周りからわざわざ葬式に行くことはないと言われ、出席を見合わせた。いまだに、それを後悔している。人生には、どうしてもやらずにはいられないこと、周りの意見と違っても、自分が正しいと思った行動をとるべきときがあることを学んだ
自分を内省するreflectすることは、自分にしかできません。成功への方法論(あらゆるテキストは、成功への導き)を学んでも、自分でふりかえりを経験しないと身にならないようです。そして、そこで必ず「ああしておけばよかった経験」があるはずです。
それを書き留めることでもう一人の自分を第三者として立て、より構築的な失敗に昇華することはできないのでしょうか?
「失敗をする覚悟」のフローを、持っていること。
(失敗をする覚悟)
・考えて止まらない。早くたくさんの行動をして、失敗を切り捨て、成功を残す。
・どんな結果も受け入れる覚悟があるなら、ハイリスク・ハイリターンの行動を選択する
Humiliation ー 現場で恥をかく。恥をかいてでも、ノイズを立て、自分の存在をコミュニティに知らしめる。そして恥など気にせずノイズを起せるようになることが、プロフェッショナルへの重要なステップなのです。
気づき)
・早く、何度も失敗せよ
・現場で恥をかくことを惜しまない
・覚悟ある失敗は、賢い失敗
これから)
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