2014年読書のススメ

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 スピードで大量の情報を入れ込むことよりも、あれこれ著者と対話しながら、ゆっくりと読む一年でした。読み終わりたくない本は、何日もかけて超スローで読んだり。

 たとえば、糸井重里さんの「インターネット的」。私は、自分とその周りのことについて自分の頭だけで考えてみることが好きです。そこに糸井さんとの頭の回転数こそ違えど、同軸性を感じていて、たいへん共感できました。

 保育士さんたちが、薦めてくれたのは、アドラーです。私自身は、保育士さんたちに、アドラーのように接して育てていただいたと感じていましたので、「いまさら?」と思いました。アドラー本は、たくさん出版されていて、要点は、「変われないのは『自分で変わらない』と決めたから」です。

 教育の関係なら中原先生の新書もよかったですね。マネジメントの原理的定義は、「Getting Things Done Through Others(他人をもってコトをなすこと)と定義されています。仕事を他人にやっていただく、という感じかな。鈴木敏恵先生も、日本看護協会から「キャリアストーリーをポートフォリオで実現する」を出版されています。どちらも、まだまだ私のような普通の社会人が実践するのによい示唆を与えてくれそうで、来年も楽しみです。


 そして、「臨床推論」。本書は昨年の出版でしたが、今年になってから、何度も若いスタッフに聞かれて、えぇいまさら?、と感じつつも、本人たちが実践することが大切なので、ていねいに私も読み返した1冊です。

 父が執筆した本は、ほとんど読んだことがなかったのですが、「Amazonに書評を書いてくれよ」と珍しく頼まれたので、読んでみました。自分が面白い!、美味い!と感じたことを、楽しみながら調べ抜くプロセスは一生もので、こういう教養を私も身につけたいと思いました。

 夏目漱石は、朝日新聞に「こころ」が新聞連載されて100年。それとは関係なく、私にとっては「三四郎」が、ブームでした。『「絵をお習いですか」「ええ、好きだからかきます」「先生はだれですか」「先生に習うほどじょうずじゃないの」』。たとえばこの会話からだけでも、習うことと好きなことの違いを知ることができます。

 「東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ」も面白かったですね。上野研究室の生徒になったような気分になれます。そして、膨大な論文を読んで、何か、自分で論を立てたくなりますよ。知的な好奇心には、たいへんよい刺激をいただけました。合わせて、哲学の入り口として読みはじめた本もありました。




もとねすメモ) 今年中に読めるか、来年になってからのお楽しみは、こちら。


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