WHOがん疼痛5原則のアテンション

 午後は看護学校で薬理の講義で、がんの疼痛コントロール。厚生労働省緩和ケアモデル事業に協力している薬剤師から、看護向けのテキスト(エキスパートナース、なつかしいな)を拝借。

 そうそう、WHOの痛みのコントロールにこんな5原則があった。

1.by mouth 経口投与を基本とする

2.by the clock 時間を決めて服用する

3.by the ladder 痛みの強さに応じて段階的に投与する

4.by the individual 個人の特性にあわせて

5.with attention to detail 細かい配慮をする

 1982年に初版がでて、1986年に改訂されたこのガイドラインは、小児版もでているようだ。

 

 5原則をゆっくりと黒板に書きながら、

さいごの “with attention to detail”で、はっと思った。

姜尚中(カンサンジュン)先生のアテンション。

悩む力 (集英社新書 444C)

悩む力 (集英社新書 444C)

 社会の中での人間同士のつながりは,深い友情関係や恋人関係,家族関係などとは違った面があります。もちろん,社会の中でのつながりも「相互承認」の関係には違いないのですが,この場合は,私は「アテンション(ねぎらいのまなざしを向けること)」というような表現がいちばん近いのではないかと思います。

 私は「なぜ働かねばならないのか」という答えは、「他者からのアテンション」そして「他者へのアテンション」だと言いたいと思います。

 with attention to detail

 ねぎらいのまなざしを向けながら、関わること。

 15回の薬理の授業で、WHOが登場するのはこれっきり。”Cancer pain relief is a ubiquitous but neglected public health problem.(がんの痛みはどこにでもあるが、これは無視された社会的な健康問題)1988年のWHOからのメッセージだ。(Cancer Surv. 1988;7(1):195-208.)

 「アテンションプリーズ」、国際線の季節が待ち遠しい。

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