悩むことの受け入れ

 年間方針を提出する時期が過ぎたが、まだ方向性を考えている。村治佳織さんのサティ『ジムノペティ』を聴きながら。通年考えるものなのかも知れない。

 最近わたしは1つ、気をつけることにしている。

 病院が当たり前のようにかかげている方針と、病院が当たり前のように指示してくるTODO(やること)の間に、自分たちの意志はどうなの?、と問うことだ。やる気はある?、どんな気持ち?、自分の言葉でいうとどう?、と職員に問う。

 そして問う前に、正直に私も話すことにしている。

 1.病院の理念

 2.(あなたはどう思っている?)

 3.病院(職場)の行動目標、必要業績

 この2行目(あなたはどう思っている?)

 スタッフの温度が業績を変え、スタッフのとらえ方で会社の方向性が変わってしまう。

 だから、問う。

(あなたはどう思っている?)何でもいから言って。

 正解はないよ、といってもいわない人もいる。

 こちらが聞こえていないのかもしれない。

 だから方向性は、あやふやなままだ。

 1. Assure best patient outcomes with medication therapy

 2. Make medication use system as safe as possible

 3.(社会的に差別なく、薬害がない)という地域医療をつくる

 1.2.番目は、FIPから拝借、3.番目はイメージだ。日病薬も世界レベルの薬剤師も、1.2.については異論はないだろう。よくこんな適切なサイズに行動目標を言葉にできた、と感心してしまう。

 ちなみに方向性を戦略ともいうらしいが、私の言葉ではない。「医長のためのビジネス塾」で井村洋(飯塚病院総合診療科部長)、医学界新聞NO.2828から、「事業は戦術よりも戦略」らしい。以前のわたしならこういうフレームにかぶりついたのだが、いまはそれどころではない。

 「解はみつからないけれど、自分が行けるところまで行くしかないのだ」という解が見つかりましたという、姜尚中(カンサンジュン)先生。

悩む力 (集英社新書 444C)

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 人生とは、自分がどうすべきなのか選択せざるをえない瞬間の集積であり、それを乗り越えていくためには、何かを信じて答えを見つけなければなりません。

 と。

 (何かを信じながら)

 Erik SatieのGymnopédiesに、自分がもどる。

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