我々の不完全な人生には、むだなことだっていくぶんは必要なのだ。
もし不完全な人生からすべてのむだが消えてしまったら、それは不完全でさえなくなってしまう。
『スプートニクの恋人』村上春樹
県立保健福祉大学で看護学校の先生方向けにProject-Based Learningの1日目が終了。鈴木敏恵先生のご指導で、小学校の校長先生とファシリテーターをさせていただいています。まだまだ学びが必要な自分のために、メモ。
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」=川端康成「雪国」。作家がその場面に使える言葉をしぼりだすように、その場面を語れるメッセージは、1つしかない。場面を限定して、そこで決定的な効果が達成される解決策を提案することは、実は本当に難しい。なぜなら、中途半端なゴール設定で、インターネットから拾われた解の集合を、PowerPointのテンプレートで仕上げれば、そこそこのものになるからです。
1.それで、本当に問題は解決するか?
解決の提案は、効果が約束されること。自分はこれから、何について提案するのか?。目標の設定が先行きを決める。
2.その場面、その瞬間の「唯一の方法」を求める
なぜ、限定的な場面を想定するか?。決定的な効果が期待されるからです。みんなに効く方法って、本当に効果があるのか?。トレーニングならなおさら、個別性からはじめましょう。
3.瞬間ドライブ
たとえば、学会発表のプレゼンをしている人にアドバイスをすることは、相当な力量が必要です。瞬間にMECEをして、学びをうながす質問をする必要があるからです。人との関わり感覚を磨くことは、日々の個々への訓練。
「なんとなく全員に」よりも、「この瞬間にこの人に」。全員に同じ対応ではなく、全員に同じクオリティで対応する。結果として、対応は個々になるし、その効果を約束できる提案を作ることはかなり高度なはずです。ロジックは、簡単。しかし、それができるかは、真剣にスタッフや学生と向き合って、自己をふり返ることだと思います。臨床ですから。
2日目も、どうぞ、よろしくお願いいたします。
気づき)
・その瞬間にピッタリな「世界に1つの答え」をさがす感じ
・2日目は、基礎にもどりましょう
・薬学生や薬剤師向けバージョンも相談したいです
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 講談社
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