昨年の論文。
幸せは感染する、という医学系の雑誌で論文が発表された。
──────────────────────────────────────
Dynamic spread of happiness in a large social network:
longitudinal analysis over 20 years in the Framingham Heart Study
Happiness is infectious – but don’t drop your unhappy friends just yet
──────────────────────────────────────
「大規模な社会ネットワークの中での幸せの広がり方:
幸せは感染する - しかし、不幸な友達を見捨てるな」
“collective phenomenon”=集団発生現象?、
幸福の連鎖現象がBMJで報告されている。
──────────────────────────────────────
【目 的】 幸福は人から人へ広がるかを評価、
そして、社会ネットワーク内の幸福の程度を評価する
【デザイン】 長軸的社会ネットワーク解析
【設 定】 Framingham Heart Study social network.
【対 象】 4,739 名(1983 ~ 2003)
【アウトカム】 4つのitem scaleで測定した幸福度;
社会ネットワークの寄与の分布配列と社会的つながりの広がり
【結 果】
・幸福、不幸のclusterをネットワークで可視化し、幸福度の広がりを3段階まで広げた
(例. 友達の友達まで)
・多くの幸福な人に囲まれた人、ネットワークの中心にある人は将来幸福になる可能性が高い。
・長軸的統計的モデルでは、幸福の集積は、幸福の広がりからもたらされ、
それは単に同様な状況の人々が集まりやすいというものではない。
・幸福な人の1マイル(約1.6km)以内に友人がいて、
その友人が幸福になる確率は、25% (95% 信頼区間 1% ~ 57%)増加する。
・同様な影響は、同居夫婦 (8%, 0.2% ~ 16%),でも、
1マイル以内に住む兄弟 (8%, 0.2% ~ 16%)、隣人 (34%, 7% ~ 70%)でもみられる
・この影響は仕事の同僚では認められない。
・影響は時間の経過や地理的な距離により薄れる。
プライマリーライフ-BMJ幸せ感染
*キイロが幸せ、アオが不幸せ
線の色で、職場、友人親戚、などが区別されている
【結論】
・人の幸福は、そのつながりのある人の幸福度に依存する。
・これは集団発生現象として、健康と同様に、幸福をみるということの正当性をしめしている。
──────────────────────────────────────
メモ
・「幸福な人」の第一人者は、どうやって発生するの?、もともとの素質?
・なんで職場は、ダメなんだろう。
・距離と時間ね、やっぱりそうなのか。
深いな。
こわいな。
何となくに、根拠らしき「結果」をもらってしまった気分。
どこかで論文のディスカッションしないとな。
今年もよい一年にしましょう。
コメント