学び合う「人材マネジメント」

では、「人材マネジメント」とは何をするのでしょうか。おそらく、大きな骨格を「スタッフをよく知る」「スタッフの成長を認める」の2つとして見ましょう。
まず、「スタッフをよく知る」とは、まずスタッフの話をよく聞くことです。そして、こちらが自己開示をしながら、スタッフとのやりとりを深めていきます。
ここで言う聞くということは、相手の話を無条件に肯定しながら聞くことです。同時に自分がどのような気持ちなのか。自分が心配に思っていること、これまでの経験で失敗したことも含めて、ちょっと話しにくい自分の内観を語れることは、相手との関係を深めてくれるはずです。
また、「スタッフの成長を認める」とは、ほどよくストレッチされた目標を決め、ふりかえりをしながら、職場を巻き込んでいくイメージでしょうか。
組織で成果を出したいのですから、スタッフが自分で目標を設定することは大切です。ビジョンとゴールを決めて、ポートフォリオを使いながら、ふりかえりをしたい。ここでは、相手の成長を認めることと課題をセットで伝えると有効かも知れませんね。そして、この動きを職場で共有しながら、スタッフと組織が変化していくイメージ。
「人材マネジメント」とは、学び合うマネジメントという感じ。すべてが上手くいかないかも知れませんが、(仮)イメージを決めておくことは、よいかも知れませんね。

話は途中からあまり耳に入っていなくて、「いつこれを持ち出そうか」と待ち構え、「こういう考え方があってね」とか「こうすればいいんだよ」と示す。で、そういう時、もうコミュニケーションは成り立っていない。

かかわり方のまなび方: ワークショップとファシリテーションの現場から (ちくま文庫), 西村 佳哲 ()

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