看護リーダー研修で、コミュニケーションのレクチャーをしてきました。
本題に入る前にお伝えしたのは、アンラーニングしましょうというお誘いです。
アンラーニングについて、私が読み聞きした最初のシーンは、哲学者の鶴見俊輔さんが、米国でヘレン・ケラーに会ったというこの場面です。
戦前、私はニューヨークでヘレン・ケラー(1880~1968)に会った。私が大学生であると知ると「私は大学でたくさんのことを学んだが、そのあとたくさん、学びほぐさなければならなかった」といった。学び(ラーン)のちに学びほぐす(アンラーン)。「アンラーン」ということばは初めて聞いたが、意味はわかった。型通りにセーターを編み、ほどいて元の毛糸に戻して自分の身体に合わせて編みなおすという情景が想像された。
大学で学ぶ知識はむろん必要だ。しかし覚えただけでは、役に立たない。それを学びほぐしたものが血となり肉となる。
(鶴見俊輔 『新しい風土記へ 鶴見俊輔座談』朝日新書、2010)
せっかくの研修の機会ですので、アンラーニングして、いつもとは違う学びができるといいですね。
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鶴見俊輔 『新しい風土記へ 鶴見俊輔座談』朝日新書、2010
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