ドリップコーヒーが大好きで、数年前までは1日に2~3杯は毎日飲み干していた。2年前に、上部消化管出血をしてからは、コーヒーは一滴も飲んでいない。
カフェイン頼りの気力もなくなり、マグカップに白湯をいれて穏やかに過ごす。この生活もなかなかで、体調も落ち着いてきた。
最終的には、私は「白湯飲み人」を選択すると思う。だが、ギャンブルもしない、煙草も吸わない、珈琲も飲まない人生なんて、どうなのか。正しくあっても、味わいがなさすぎだろう。
ふと、職場で、ネスレのインスタントコーヒーをかっかっとマグに落とし入れ、じゃーっとポットのお湯を注ぎいれていると、スーパースタッフが声をかけてきた。「インスタントでいいんですかぁ」と。
その場でドリップを淹れてくれるわけでも、無関心で声すらかけないでもない。ちょうどよく気にかけてくれる絶妙なセリフ。
強要することなく、自然に良い方向に行動変容されるナッジ理論nudge theoryであり、関与しながらの観察でもある。すごい。
と、感動しながら、翌日からは、おそるおそるドリップコーヒーを味わうことにした。
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十月になって、そうして菊の花の咲く頃になれば、など考えているうちに私は、うとうとと、うたた寝をはじめた。現実には、私はいちども見た事の無い風景なのに、それでも夢では時々その風景を見て、ああ、またここへ来たと思うなじみの森の中の湖のほとりに私は出た。
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