「自分から言う」ことが難しい理由

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 個人のエラーを責めずに、組織の仕組みを改善をすることは、医療現場で定着してきたでしょうか? 職員からヒヤリハット報告から、システムの再構築をするために、聞き取りと現場に向かいますが、本人が注意すべきことは何でしょう? 武蔵野赤十字の杉山良子先生の講義から「ヒューマンエラー対策=すべきことをする+すべきことができるようにする+すべきことをハッキリ伝える」とメッセージをいただき、再考してみました。

1.するべきことをする

 本人はするべきことをする。何か問題がありそうなら、自分から言う。実は、ここが難しい。するべきことをする=「何か問題がありそうなら、自分から言う」ことが、できないことも徐々にできるようになるトリガーだろう。

2.するべきことができるようにする

 するべきことがわかっていて、できないなら、訓練をする。ルールに無理があるなら、ルールを変更する提案をする。ここでも、やってだめなら「何か問題がありそうなら、自分から言う」。そして、技術がないならティーチング、やる気も技量もあるならコーチング、技量があってやる気がないならカウンセリングで対応をお願いする。

 

3.すべきことをハッキリ伝える

 お互いにDOしてもらうために、すべきことをハッキリ伝える。自分が言ってスッキリすることが目的ではなく、相手が動けることが目的。薬の処方1つでも、5Rのチェックが必要。いろいろな伝達のチェックポイントを自分でリスト化して意識してみる。コミュニケーションはそもそも行き違いがあるものですから、「問題があるものとして、自分から言う」。

「自分から言う」には、リスクの感受性を高めて、物事に集中して、問題解決する能力を養って、実践への意欲を高め、安心してコミュニケーションがとれる環境にないと、声はかけられない。声をかけられない職場は、さらにリスクが高くなる。

メモ)

・個人でできること>職場でできること(QC, 5S)>組織でできること(理念、予算)>社会でできること(提言)

・フレーム(組織、役割、責任、権限、監査)とリソースの間のプロセスで事故はおこる

・結局は、管理の姿勢とのたたかい

・整理された理論+現時点で何が必要か?考えることが必要

例)安全体制の実態と効果的運用は適正か?、システム改善(プロセス指向=効果的手順)が維持されているか?、全員参加型の視点か?(QC, 5S,内部監査)、組織横断的な改善の推進か?

・医療機能評価後どうするか?=QMSの導入を検討したか?

・自らの立ち位置を考える=人だから後戻りもするし、叫ぶ!

・エラーよりもエラーを防げた事例を評価できないか?

・スイスチーズモデルの穴は、刻々と変化し、その文化の特定の傾向を持つ(職場文化、個人風習)

・マネジメントも資源である。資源は、技術と人にすぐ目がいってしまう。しかし、マネジメントも資源である。よって、リソース(資源)=技術+マネジメント+人。

・引き算の改善=その確認行為は本当に必要な業務なのか-多忙をきわめる医療現場において,いま必要なのは「引き算」の改善ではないだろうか。手順を減らし,効率・安全を高める。重点志向。

これから)過剰でも過小でもないコミュニケーション環境づくりに、アサーティブな関係が必要だと思うのですが、アサーティブを学ぶよい方法はないでしょうか? 私自身も実はうまくできていません。医療安全管理者短期研修@国立保健医療科学院、第2クールの2日目。1日目にしてノート80枚のメモ。このうちトライアルが8枚、継続実施が1枚できればOKでしょう。「自分から言う」ことの難しさについては、さらにまとめておきたいです。

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