寅さんを見るきっかけ

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 大学時代に、山田洋次監督をお招きして講演会を企画しました。東京の郊外にある大学は自然もほどよく、人通りもないのがよかったのでしょう。翌年の寅さんの撮影にも使ってもらいました。私もエキストラで、みつおくんといっしょに講義を受けている場面が、いまも映画に収められています。

 ところが、当時、私は山田洋次監督をお呼びするというのに、寅さんを観たことがありませんでした。というのも、主題歌のメロディは一度聞けば十分でしたし、ストーリーも察していたからです。

 さらに、当時、京都から中学生のいとこが東京に遊びにくると、正月ともなれば、映画館に寅さんを見に行き「あぁ、おもしろかたぁ」と帰ってくるのです。
 まだ中学生のいとこの感性が大人びているのか、寅さんがすごいのか。

 たぶんどちらもだったのでしょう。

 私はどうせ映画を見るなら、ハリウッドのものすごいやつを見たいと正直思っていましたから、そういう人が寅さんを見ても楽しめないだろう、いまはその時期じゃないと思い、山田洋次監督の講演を聞くまで、寅さんは見ないことにしました。同時に、講演が終わったら、シリーズのすべてを観ようと決めました。

 こうして、監督の講演への期待は高まり、
 同時に、寅さんを見ることのきっかけにもなったのです。

 今日も1日すごしましょう。

もとねすメモ)尊敬する救急外来の医師も「寅さん、DVD全部持っているよ。人生のすべてがはいっているじゃん」と。わかる、わかる。

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