統合するランダム化比較試験の「選び方」でメタアナリシスの結果は変わってしまう

ハムとチーズのオードブル

 その治療に効果があるのか、ないのか。手っ取り早く、正確な情報を知りたい。

 だから「メタアナリシス」は、便利ですよね。根拠として信頼できるレベルも、もっとも高いランクですから。

 しかし、「手っ取り早く」かつ「正確な情報」を入手することは、メタアナリシスをもってしも、困難でありそう。統合するランダム化比較試験の「選び方」=何を条件として設定するかで、メタアナリシスの結果は変わるから。

この論文の結果を感覚として備えるには、時間がかかりそう…



Association Between Analytic Strategy and Estimates of Treatment Outcomes in Meta-analyses
http://jama.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=1895246



・既発表のメタ解析論文163件を対象
・全試験を解析の対象にした場合と、それ以外の解析戦略による治療転機の推定値(ROR;ratio of odds ratios)を比較。
・推定値は、もっとも精度が高い1試験(single most precise trial)を対象とした場合に比べて、全試験のメタ解析で大きかった(主観的評価 combined ROR, 1.13 [95% CI, 1.07-1.19] 、客観的評価1.03[95% CI, 1.01-1.05])

・戦略間での治療転帰推定値の差は、主観的転帰に関するメタ解析の51%(47 of 92) 、客観的転帰のメタ解析の39%(28 of 71)で著しかった。
・Meta-analysis of all trials may produce a precise but biased estimate. (いちばん心に残った一文)

もとねすメモ)イエス・ノーではない、グレー具合を知っておく

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