人のために、どこまで自分の人生をつなげられるか「ぼくのメジャースプーン」辻村深月

辻村深月の『ぼくのメジャースプーン』を読了です。今年は、ずいぶん、辻村深月さんの作品をのめり込むように読んでいます。

本作では何度も「人との関わり方」が問われているように感じました。わたしだけかも。特に印象に残ったのは、「身体ごと相手の人生に飛び込み、巻き込まれー」という言葉です。

人のために何かをする。相手を心配する。助ける。それは一見、相手に近づくことのように思えます。でも、「身体ごと相手の人生に飛び込む」となると、少し違う。

相手の問題を自分の問題として、すべて引き受けることになる。そこまで私は人と関わったことがあるだろうか。ふと考えて、自分の不遜を恥じつつ読み続けてしまう。

人のために、どこまで自分の人生をつなげられるか。問われて一冊でした。

「『忘れなさい。そうでなければ、あなたの大事な人がずっと、あなたを心配してるように感じる』」

ふみちゃんの目にも、唇にも、変化は現れなかった。分厚いレンズの眼鏡に、ガラス越しの太陽がオレンジ色に反射する。

ぼくのメジャースプーン、辻村深月、2009

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