(こんな図を描いてみた・・・)
壁に貼り出したテーマは、こちら。
これから実習に向かう薬学生のために、実習を経験した私たちがつくる
『こうすれば、患者さんの症例へ接したときのアプローチの仕方』提案集をつくる!
図を描きながら、学生に話しかけた。
「1月10日にこの病院にはじめて来た。
病院を歩いて、だんだんと薬局にも慣れていった。
病棟にも行くようになった。
自分の患者さんを受け持って、6週間経って、症例発表もしてみた。」
「さて、これまでの道のりで、いろいろな場面があったことと思う。
はじめて担当薬剤師と病棟に行った場面。
受け持ちの患者さんを決める場面。
患者さんと話をした場面、スタッフと話をした場面。
症例報告までに、カルテやテキストやいろいろな調べ物をした場面。
思い出してほしい。
そのなかで、いちばん困難だった場面は何?
あれっ!とか、たいへんだったシーンは何?」
わたしは、学生たちが口を開くのを待った。
「そういう場面、あった?」
もう1度聞くと、堰を切ったように、学生たちは語り始めてくれた。
水疱性類天疱瘡の症例を受け持ったけれども、カルテには皮疹のことが何も記載されていなくて困ったこと。
患者さんに「ステロイドがもうない」といわれ、処方履歴に記載がなく、前医からの持ち込みであることがわかって、副作用のチェックが必要だったこと。
気難しい患者さんにキツイことをいわれ、病棟に行くのいやだな・・・と思っていたら、担当薬剤師が「ほら、病棟行くよっ!」と声をかけてくれて・・・
どれも実際にあった場面で、本人たちが困難さを感じた場面。
本人たちは、それを乗り越えてきている。
いまなら、もっとうまく乗り越えられるかも知れない。
経験のなかで学習したことを自分でコーチをしながら、他者(他の薬学生)のために、役立てる提案をつくってほしい。これからの学生も同じ場面を経験するかも知れないから。
本当に、いきいきとした提案集ができそうな予感がしています。
気づき)
・チームゴールを明確にして、困った場面を引き出す
・ポートフォリオのなかに、場面がはいっている
・かならず、いきいきとしたその学生だけが経験した場面がある
ポートフォリオとプロジェクト学習&薬学生
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