はやくはじまってほしい実務実習

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 どの病院も認定指導薬剤師の養成、実習カリキュラム、実習スペース、そしてコア・カリキュラムをどう自分の病院でやりきるか、に忙しい。2010年からの2年間で、6年制薬学生5,6年生となる。彼らが、1年生だったころ、ある大学で「6年制になった私たちは、医者と同じくらい偉くなれますか?」と素朴に聞いてきたあの女学生を思い出す。そして、私にとっての6年制といったら、その1点が、いちばんの実感点だ。

実務実習の準備交流会)

・東京都の準備委員「実務実習は、大学改革、薬剤師改革」

・今後は、6年制を卒業した薬剤師が、認定指導薬剤師になる

・受け入れを表明しても都道府県によって、人数に差がある

・勧誘は禁止だが、実習生のつながりは、確実に就職確保の道になる。

・大学の先生「パワーハラスメントはやめてほしい。11週間とにかく無事に終えて大学にもどってほしい」

・病院に実習生受け入れの表示や、患者に学生の受け入れの同意書が必要(らしい)

・カリキュラムは、ゼロックスのソフトで簡単に作れる(らしい)

 これでは、中身が見えないので、再度実習をお受けする大学の先生に伺うと「実習でこう育ってほしい、というのは、いまのところ思いつかないのです。私も病院の経験は、少ししかないもので・・・」。では、お時間のあるときに病院にお越しいただいて、あなたの病院には、こういう部分をとくに学生に見せてあげてください、というご指摘をしてください。とお願いをする。

 見えない。

 悶々としながら、医学部1年生が3時間の実習にくる。薬局実習の時間だった。病棟担当が忙しく、10時まで私とオリエンテーション。

「気になる薬を2つ持ってきて」と薬局内を散策してもらう。

 ランソプラゾールのOD錠とヘパリン注のバイアルを持ってくる。

「いいのを持ってきたね。どうしてこれ、持ってきたの?」

「錠剤は、あまりに大きくて飲める自信がなかったから。ヘパリンは、Azinomotoって書いてあって、あ、味の素も薬つくっているのか?」と思った。

 たぶんこれだけで、1日の実習ができる。いいレポートも書ける。何よりも、彼女が、選んだ素材だ。動機があるから、意欲の糸がつながっている。

 

 そうか。こんなに肩張って、実習の準備受け入れをするのは、2010年がはじめてだ。

 カリキュラムは、それはそれでおさえておけばいい。予算もはやいとこ管理会議で承認をもらっておこう。プロジェクトチームには、進捗を毎週報告してもらおう。

 はやく来てしまえ。実務実習の学生さんたち。

 時間割カリキュラムのなかで、病院という素材に動機を見つけて、意欲の糸がつながるといい。

これから)薬害イレッサ@厚生労働省、農薬論文の発表、ポートフォリオ仕上げ、管理会議

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