毎年恒例のBMJクリスマス特集。今年は、”Young and Old”がテーマのようです。ちょっとふざけたネタでも研究ですから。
エコノミスト誌の記事は、高齢者を「お荷物」と書きすぎ、という年齢差別的な見解が見られる、と指摘。政治、経済的な面の切り口に、老人学者たちへの介入を!と呼びかけます。
エコノミスト誌の高齢者に関する記事のレトロスペクティブ分析
Retrospective analysis of attitudes to ageing in the Economist: apocalyptic demography for opinion formers
目的 著名な週刊誌の高齢者に関する記事から、政治的、金融的な面について、高齢者の態度形成に影響を与えていないか、科学的な利点よりも経済的な負担とみなすような悲観的な人口統計学の要因に陥っていないか、調査をすること。
デザイン 1997年1月から2008年4月までのエコノミスト誌の電子記事を検索
メインアウトカム 高齢者に関する記事を、お荷物、利益がある、またはバランスのとれている、といったカテゴリーに分類すること
結果 6,306の記事のうち、262の記事に関連性があった。もっとも特集が多かったのは、年金、人口統計学、そして政治であった。262の記事のうち、64%が高齢者をお荷物と、12%が有益、24%がバランスのとれたと表現していた。よって、ほとんどの記事が主に、社会的なお荷物として高齢者を見ていることが示され、脆弱で非貢献的と象徴されていた。くり返されるテーマには、年金と人口統計学的には「時限爆弾」とされ、高齢者の健康は将来維持できない、といったことが含まれている。
結論 高齢者へのこのネガティブな見方は、政治的、経済学的な意見形成のなかでは、読者の態度形成に影響があるかも知れない。老人学者(老人病学者も含む)たちには、よい高齢者の年齢に対するネガティブな情報と知識について、ジャーナリストの専門的な能力促進を助けるのと同様に、影響あるメディアとかみ合わせをする必要がある。
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