[映画メモ]誇れるパーフェクトな日々→「PERFECT DAYS」

ぎりぎりセーフで、映画「PERFECT DAYS」を観られました。

この映画は、HIRAYAMAの貧困と妹の金持ち、渋谷区のトイレを掃除する下町に住むHIRAYAMA、仕事後は錦糸町の銭湯に行き自転車で浅草駅の地下屋台で一杯やるHIRAYAMA、そしてス、スカイツリーを見上げるHIRAYAMAの下宿という「対比される世界」で語られます。

でも、そんな対比とは関係なく、HIRAYAMAには、PERFECT DAYS誇れる日々があるのです。築年数を重ねたアパートでも清掃の行き届いたミニマムな部屋に過ごし、公園で野草を摘んで自宅でていねいに育てあげ、行きつけの古本屋で1冊だけ購入し自宅で寝転びながら読書を嗜む。そんな日々です。

公衆トイレに残された紙切れから、見知らぬ人とするマルバツをして、thahk you のメッセージをもらいます。おそらく、その紙切れの差出人は、ふつうの世界の人。HIRAYAMAは、PERFECTな生活をしていますが、ふつうの人ともやりとりしたい。そこにいちばん惹かれました。帰り道に、私は一鉢の観葉植物を手にしました。

「文は…….ちょっとびっくりするくらい変わらないね」懐かしさと驚きが等分にやってくる。「俺は変わらない?」「うん、昔と全然変わらない。若いまま」文は物憂げな笑みを浮かべた。男の人は若く見られるのを嫌がる。

流浪の月、凪良ゆう

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