映画「レ・ミゼラブル」の愛され愛せるセオリー

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 ミュージカルや原作で何度かチャレンジしたけれど、挫折してしまった人も多いのではないでしょうか…そうです、「レ・ミゼラブル(LES MISERABLES)」。1862年のフランス文学の金字塔といわれている作品ですから、「わからん…」から、「すげぇ」を感じたいものです。2012年の終わりと、2013年のはじめに、映画「レ・ミゼラブル」オススメの理由をメモ。

 愛され愛せるセオリー(それは神が最初なのか、私は知らないけれども)を貫き、「正しく生きるってなに?」という問いを、Anne Hathawayが歌い上げる “I DREAMED A DREAM”で包み込む作品です。

 愛され愛せるセオリー(それは神が最初なのか、私は知らないけれども)。人を変えるのは「愛された」という経験が原則のようです。盗みを働いたジャン・ヴァルジャンは司教さんに、一人ぼっちのコゼットちゃんはジャン・ヴァルジャンに愛されて、変わるのです。

 「正しく生きるってなに?」という問いをいただけます。正しく生きるという道を選ばなければ、どんなに立派な職務も法も自己を開放してくれない。ジャン・ヴァルジャンを追い続ける警部ジャベールは、正しさに気づきながらも、自分を最期に失います。

 “I DREAMED A DREAM” をAnne Hathawayが歌い上げます。“I DREAMED A DREAM”は、日本語にすると「夢やぶれて」、、、泣けます。全曲をライブ録音したという監督のこだわりが、スクリーンと共演する見事さ。

気づく)レ・ミゼラブルをはじめるなら、原作やミュージカルの前に、まずこの映画を。

 正直に書くと、この1本はとても暗い。「おいっ、そこで歌ったら、見つかってしまうぞ!」っというミージカル特有の突っ込みどころしか笑えないのです。でも、人生の明暗割合が、8:2とすると、暗いというか、ダークで深い部分が8割を占めていていいのだろうと思います。ジャン・ヴァルジャンが、教会で啓示を受けたように、私たちも一人の時間に自己に気づくことは多いのですから。人を愛せることは、最大の自己開放で、正しく生きつづけることへの目覚めをくれる気持ちのよい作品なのです。さすが、金字塔。

(”I DREAMED A DREAM”や、”ONE DAY MORE”を予習するのもいいです)
レ・ミゼラブル~サウンドトラック

(映画に合わせて発売された新刊2冊)
レ・ミゼラブル (上) (角川文庫)

レ・ミゼラブル (下) (角川文庫)



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