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「法則はないけれども、論理はある」という答え以外に、社会科学の一分野としての経営学は用意できるものがないのである。
(楠木建「ストーリーとしての競争戦略」)

 高尾山に行こう!、と、私は、ある日、彼女に提案をしました。

7:30に家を出て、ケーブルカーかリフトが動く9:00前には現地に到着。11:00には山頂でおにぎり。余裕があれば、帰りは吊り橋コースが楽しそう…。で、14:00には下山して、16:00には自宅だよ。これなら、翌日仕事の人でも、子連れでも、OK

 高尾山に最後にいったのは、いつだったか…。
 記憶とは関係なく、ハイキングする光景が、スラスラと私の口から語られた。

 行くなら次の日曜日だね!、と念押しをしたものの、翌日は新規プロジェクトもあるし、無理という。そもそも、山を登るということに、それほど彼女に関心がないことは、わかっていたことだ。

 諦めよう。彼女と行くのは、諦めよう…。
 高尾山には行かないのではなく、一人でもいいから、どこかで行く機会は作ろう。そう思って、この提案は、いったん自分の背中の後ろにしまっておいた。

 数日が過ぎて、彼女が言う。
 そういえば、◯◯ちゃんが会いたいって言っていたけど、それって高尾山に一緒に行くのでもいいのかな?

 あれ?、高尾山?、行きたかったの?
 もしかして、私に気を遣っている?

 そうではないらしい。

 「で、高尾山って、どんな感じだっけ?、あの話してよ」
 というので、同じように、高尾山にに行くなら…の話をした。

7:30に家を出て、ケーブルカーかリフトが動く9:00前には現地に到着。11:00には山頂でおにぎり。余裕があれば、帰りは吊り橋コースが楽しそう…。で、14:00には下山して、16:00には自宅だよ。これなら、翌日仕事の人でも、子連れでも、OK

 そうだ。それそれ。いいねぇ。

 彼女がいいねぇ、といったのは、本当は高尾山に行くことではないのかも知れない。同じリケジョの◯◯ちゃんと会う計画として、たまたま高尾山プランが良さそうで、気になったのだろう。ただし、そのプランは、因果関係のシンセシスが巧妙で、久しぶりに会う彼女たちの特定の文脈に埋め込まれた特殊解として、ニーズに合致したのだろう。楽しそうな工程のつながりは動画として伝わり、興味のなかったハイキングにでも行ってみようかな、と思わせたのだろう。

たぶん。

気づき) 思わず人に話したくなるようなストーリーを、これからも。





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