「案ずる主任」の懐の深さ

風立ちぬ、いざ生きめやも。
（「風立ちぬ」堀辰雄）

　先週末から主任が夏休みのため、私は事前に業務分担をして、乗り越える準備をしていました。電子カルテもはじまったばかりですので、マスタの管理、操作ができるスタッフも分担して、万全を期したのです。

　とくに大きな困難もなく、このままやり過ごせそうだと思っていたところ、滞在先のマチュ・ピチュから、主任がメールをくれました。

「なにか困ったことは、ありませんか？」と。

　私は、困っていない。
　大丈夫、元気ですよ。と、返信を打とうとしたとき、ふと、気がついたのです。

　あ。このメールって、スタッフに、向けて聞いているんだな、と。

　夏休みでも渡航先から、職場を案ずる。業務のコンテンツは、うまく割り振ったつもりでしたが、１つ欠けていたことに気がつきました。それは、スタッフを案ずる、という主任の機能です。
　主任は、プレイヤーとしてスタッフとともに、通常業務をしながら、スタッフのマインドにも気を遣う。これは機能であって、簡単に割り振れるコンテンツではない。

　主任は、学生から１年目にはじまり、２年目、中堅からベテランまでを相手に、必死にやっていると改めて実感しました。おそらく何事なく、この２週間は過ぎ去り、いつもの薬局に戻るのでしょう。案ずる主任の懐の深さ、を知りました。

気づき）私も少し、スタッフを案じよう。