右顧左眄

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「さよなら」と言った。女はその顔をじっとながめていた、が、やがておちついた調子で、「あなたはよっぽど度胸のないかたですね」と言って、にやりと笑った。
(「三四郎」夏目漱石)

 100名規模の経営事務幹部研修会に参加してきました。ワークショップをしている最中も、講義を聞いているときも、発想が溢れ出して必死にノートを書いていました。リアルタイムでブログに発信できればよかったのですが、無理でした。4泊5日間の研修は、真夜中までタイムスケジュールが組まれていて、完走するのが精一杯だったからです。

 ブログ書きとしては、まだまだ、甘い。

 もしも、5日間のエッセンスから、1つを選ぶとするとなら、「右顧左眄しない」というメッセージを、みなさんにシェアさせていただきます。これは、尊敬しているベテラン医師が、最終日の最終スライドに、語ってくれたメッセージです。

私は、歩きながら、いつも「これでよいのか?」「別の道があるのではないか?」と迷った。しかし、問題はそこにはない。
当面する課題をとことん追求しないところに、迷いが生じていたと気づく。
汝の立つ処を深く掘れ、そこに泉がある。右顧左眄するなかれ。

 この語りを聞いたときに、私はいままでの社会人生活20年をふりかえり、これからの20年を思いを巡らせました。経験的にそうすることがよいことの確信と、明日からも足元にあることを深掘りしていくことへの確信を感じたからです。

 先生、ありがとうございます。

気づき)右顧左眄は、「うこさべん」と読みます。あたりの様子や周囲の思惑を気にして,決断できず迷うこと。左顧右眄ともいうようです。「いつも━してばかりいる」(大辞林より)

三四郎 (新潮文庫)
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