代用ではないストライク・クエスチョン



D

“Image a world”

“go anywhere”

“do anything”

 映画「サロゲート(原題 Surrogates)」は、近未来アンドロイド社会の犯罪を描いたグラフィックノベルの実写映画版。自分は自宅で寝たままにして、代理ロボット”サロゲート”に社会生活の全てを任せるという設定。

 EBM学習会基礎コースも残すところ少し。3回のメタ分析で終了になる。

 COPDのバックグラウンドを確認しながら、チューターからのストライク・クエスチョン。

 COPDの治療目的は、何か?

 FEV1の改善、発作が起きない、呼吸状態が悪化しない、QOL・・・

 参加者からは、次々に治療の目的らしい項目があがる。

 しかし、本当の治療目的は、何か?

Worldwide, COPD ranked as the sixth leading cause of death in 1990. It is projected to be the third leading cause of death worldwide by 2020 due to an increase in smoking rates and demographic changes in many countries.

→世界中での1990年時点で、6番目の死因。このまま喫煙率が増加すれば、2020年には第3位。

 知っていても、死なないことを治療の目的に選ぶことに、医療従事者は実は慣れていない。

 処方と調剤に長く関わると、「この薬で、死なないよ」と明言することに躊躇する。コンプライアンスやそもそもの効果が、死なせないレベルまで結果のでている医薬品はどのくらいあるのだろうか。

 だから、「COPDの治療目的は、何か?」と問われたときに、「死なないこと」をすぐに選択できない。死なないことを前提に治療するには、勇気がいる。アウトカムに「死亡率の改善」を選ぶことには、勇気がいるのだ。

 しかし、チャレンジしようじゃないか!

 と今回のメタ分析論文はいう。

慢性安定期のCOPD患者における吸入コルチコステロイド

Inhaled Corticosteroids in Patients With Stable Chronic Obstructive Pulmonary Disease

http://jama.ama-assn.org/cgi/content/full/300/20/2407:title=

JAMA. 2008;300(20):2407-2416. ]

Objective To systematically review and quantitatively synthesize the effects of ICS therapy on mortality and adverse events in patients with stable COPD.

目的:慢性安定期COPD患者における死亡率と副作用について、ICS治療による効果をシステマティックにレビューし、定量的に統合すること。

In contrast to asthma, the limitation of airflow is poorly reversible and usually gets progressively worse over time.

 喘息とは対照的に、気道狭窄はほとんど可逆的ではなく、たいてい時間とともに悪化する。

 医薬品の評価は、サロゲート(代用)ではなく、トゥル-(本当)でいきたい。そこに到達するのは、本人からのストライク・クエスチョンからだ。

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