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どんな人でも、気づく力や課題発見力を備えています。
それがどれほど発揮されているか、顕在化しているかの違いだけでしょう。
ですから、その力を出したくなるような問いかけ(コーチング)やシーンを提供すればいいのです。
(『看護師の実践力と課題解決力を実現する!ポートフォリオとプロジェクト学習』鈴木敏恵)
何十冊もコーチングの本を読んで、何回もブログに書いているのに、やってしまった。
会話の中断。上司ブロッキング。
出勤して間もない8時すぎ。
カンファレンスの準備をしているスタッフに、
「どう?。準備は?」と声をかけた。
「どうにもならないんで、できたところでいきます」
と彼女は答えた。
「そうだよね、できるところまでで、いいよ、いいよ」
<<<<< 会話終了 >>>>>
朝のミーティングに向かう途中、歩きながらふと、考えた。あの会話、あれでよかったのか?。なんで、私は、「いいよ、いいよ」、と返事をしたのか?。本人が忙しいことを察したから、無理するなと伝えたかったから、本人をこれ以上たいへんにさせたくなかったから。なんて、わかりのよい上司なのだろう。
で、それは彼女に何をもたらしたのか?
何をもたらしたのか?
「いいよ、できるところまでで」は、
本当にスタッフ思いの発言なのだろうか?
何も、もたらしていないのではないか
<<<<< ( 薬局にもどれ!!! ) >>>>>
失敗をしたから、もう一度チャンスをほしい、と、へんな会話だけど、彼女に伝えてみよう。
息を切らして、薬局のドアを開け、そのまま目を見て伝える。
「申し訳ないけど、いまの会話、もう一度やりなおしてもいい?」
周囲の視線が集まる。
(告白のやり直し、みたいだ)
彼女は、笑いながら、快諾してくれた。
周囲も、よかったですね!、と声をかけてくれる。
そして今度は、
「どうなっていればいいと思う?」
と、本人の思うゴール、課題に焦点を当てた問いをした。
すると、作成中の薬歴を見せてくれ、本当はこうしたい、患者さんはああいった、ここまではがんばった、自身の経験や気づきを5分も語ってくれた。
写真の老夫婦のように、シーン1つは、
心とメッセージでデザインされている
気づき)
・その日の夜、著者の鈴木敏恵先生と電話でお話しする機会をいただきました。「彼女はさ、きっと、満たされたね!」とお言葉をいただきました。
・やり直しをさせてくれた信頼関係を、これからも大切に
・良質な問いかけ Driving Questionは、日常を意味を与えてくれる
こちらも)
・コンテントエキスパートとプロセスコンサルタントの2つの能力
・いったいスタッフたちは、どうしてあれほどの熱意をもって仕事に挑んだのだろう
看護師の実践力と課題解決力を実現する!ポートフォリオとプロジェクト学習
- 作者: 鈴木敏恵
- 出版社/メーカー: 医学書院
- 発売日: 2010/05
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