- アーティスト: world’s end girlfriend,サントラ
- 出版社/メーカー: Human Highway Records
- 発売日: 2009/09/25
- メディア: CD
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映画「空気人形」で老人が、吉野弘の詩「生命は」が流れる場面がある。
生命は
自分自身だけでは完結できないように
つくられているらしい
花も
めしべとおしべが揃(そろ)っているだけでは
不充分で
虫や風が訪れて
めしべとおしべを仲立ちする
生命は
その中に欠如を抱き
それを他者から満たしてもらうのだ
世界は多分
他者の総和
しかし
互いに
欠如を満たすなどとは
知りもせず
知らされもせず
ばらまかれている者同士
無関心でいられる間柄
ときに
うとましく思うことさえも許されている間柄
そのように
世界がゆるやかに構成されでいるのは
なぜ?
花が咲いている
すぐ近くまで
虻(あぶ)の姿をした他者が
光をまとって飛んできている
私も あるとき
誰かのための虻だったろう
あなたも あるとき
私のための風だったかもしれない
世界はたぶん、他者の総和で、互いに欠如を満たすなどとは思いも寄らないこと。この詩は、本当のことを書いているし、そして、最後4行のやさしさがいい。
ゆるくもつながる関係を思うと、
「密結合よりも、粗結合の方がいい。」ことととつながる。
・空間や組織を隔てた要素同士を結びつける場合は、一般論として粗結合のほうが効率が高い
・ウェブは、インターネット上に展開される分散型の情報閲覧システムであり、粗結合である」
・ウェブはメディアからプラットフォーム(ソフトウェア実行環境)へと進化し、違う組織やシステム同士を結ぶための基盤としてその可能性を拡大することになった
デジタルの関係性も、粗結合の方が安定というのは、驚きだ。一定のフレームでルールがありつつも、すべてを制御しないという点で、発展性があるのだろう。情報の中身を決めるソフトウエアの中身がクローズではなく、公開されたフレームだから、いかようにも、変化できる。
このゆるやかな自由さは、使いながらもシロウトでも感じることができる。
構造化するウェブ―ウェブの理想型を実現する技術とは (ブルーバックス)
- 作者: 岡嶋裕史
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/11/21
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