医療安全の分析は、システムに原因を探るという点でRCAがいい、という結論に至りました。病院薬剤師が医療安全管理者を兼任したり、病棟や他職種も関連した事象で分析をしたいときには、有効かもしれません。
1.事例を読み上げる(疑問があれば共有する)
EBMと同じで事例を共有します。質問も遠慮なく共有して、分析をする参加者に疑問が残らないようにして、事例の理解をしておく。可能なら、事例の現場に全員で行ってみて、当事者の聞き取りも安全管理者だけでなく全員で行うのが効果的らしい。
2.Event Flow Diagram(できごと流れ図)を作成する
reconstructing the sequence of eventsイベントの連続性を再構築する。ここで注意することは、事実経過を「いつ、だれが、何をした」で切り分けること。進めながら不足している切り口に気がつくので、ポストイットかエクセルのセルを使うのがいい。
3.Cause and Effect Diagram(「なぜ・なぜ分析」)を行う
repeatedly asking “why?”なぜなぜ?と尋ねる。機械的に「なぜ」という疑問視をつけて疑問文を作成してみる。すぐに対策に飛びつかないこと!。個人を非難する結果になりそうなときには、さらに個人が「なぜ」そのような行動・判断をしたのかなぜ分析する。個人の問題はシステム上の問題ではないので受け付けない。
4.根本原因を抽出し、因果関係図を作成し、根本原因を同定する
根本原因は1つではない。
5.対策を立案する
これから)国立保健医療科学院で安全管理者研修2日目。本日は1日かけて分析のグループワーク。施設は立派で、参加者も前向きなので短時間でその目的に向かって集中できます。班員のみなさんと講師の先生方に感謝。
RCA根本原因分析法実践マニュアル―再発防止と医療安全教育への活用
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