EBM研究会の第100回記念で、天笠 崇先生のご講演で「エビデンスの臨床への適用 ~精神科”医療”の実際~」。日本SST協会、京都大学医療システム情報学でご活躍されている先生のお話を伺うのは、たぶん5年くらい前に過労死のテーマ以来。
EBM is the integration
– of best research evidence
– with clinical expertise
– and patient value
福井次矢先生の研究室とのことで、ふっと思い出した。
2000年@京都国際会議場でガイドライン作成のレクチャーで、福井先生「病院で薬剤の使用基準などを作成するときの留意点は、参考論文となぜそれを選択したのか明記しておくこと」。2008年@聖路加国際病院にメール「clinical indicatorの冊子」をいただく。2009年@日本疫学学会、健康情報学中山健夫先生に「患者にとっての疫学をレクチャー」していただく。
そして、身近な精神科の医師から、精神科医療のロジックを見させていただいた。感謝。
以下、講演中のメモ
・「Evidence practice gapを埋めるため」そもそもギャップがある、埋める必要がある?
・精神疾患がよくなるということ。
1)まず、Response 反応、2)Remission 寛解 *いつでも、relapse再燃のリスクある
3)Recover 回復 *いつでも、recurrence 再発のリスクある
4)完全寛解、部分寛解
・CONSORT声明の最新版では、”ITT”を別の言い方にしようか検討しているらしい
・SST(Social Skills Training)の普及と精神科リハビリテーションの発展に貢献する ことを目的として、1995年2月5日にSST普及協会が設立。
・日本のガイドラインMindsは、英国ではNICE。こちらの方がより充実
・論文を吟味するときのEvidence table は、論文年表とおなじか?
・抗うつ薬の選択例
うつ病+パニック障害=パキシル、うつ病+強迫形=デプロメール、うつ病+意欲低下=トレドミン(サインバルタ?)、*抗うつ効果増強でLithium
・EAP暴露者寄与割合って?(要復習)
・回復期は6割主義で「10個やれそうでも4個やらない、調子がいいときに波に乗らない」
・基本訓練モデル
1)場面のサンプル、2)どんな対応がいい?、3)お手本を見せる modeling、4)練習する
・薬剤師の活躍は? 服薬自己管理モジュール、課題領域モジュールがある
・2000年以降、自殺30,000人、それまでは25,000人。景気か?
・できる患者さんには、Pubmedを検索するよう診療で提案したことも
・樋口 輝彦先生の本が、薄くてよくまとまっていて、GOODらしい
・構造化面接は、MINI(疫学調査)
・忘れてならないのは・・・「何らかのもっともらしい治療の効果=「良識精神療法」古川
「平均への回帰+自然経過+Hawthorn効果+プラセボ効果」+そして少しの「治療効果」
気づき)
・ポータブルなSSTがいきているからこそ、EBMも強くいかせる
・基本訓練モデルは、対人関係で苦手な場面を克服するのに疾患のない人にも有効かもしれない
・何らかのもっともらしい治療効果、物語のなかで私たちは生きている
これから)情報室会議、法人理事会
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