細菌感染がひろがるときの指輪の影響

 私の病院では、指輪はしないというルール。指輪も腕時計も(ネクタイも!)きちんと洗うことができなければ、そこが細菌やウイルスの巣になることは明らか。指輪や腕時計はしない、という職員の姿勢をしめすことも感染対策への1つの姿勢だろう。

 手指が接触する時の細菌伝播における指輪の影響

Impact of finger rings on transmission of bacteria during hand contact.

Infect Control Hosp Epidemiol. 2009 May;30(5):427-32.

指輪をはめた手からは、別の手に細菌が伝播し、細菌数も増えた報告。

【目的】医療従事者の手指接触時の細菌伝播における指輪の影響と、医療現場で医療従事者の手におけるmicrofloraの影響を調査すること

【方法】研究は、不等価コントロール群のテスト後のみの(実験前)デザインa nonequivalent control group posttest-only design (pre-experimental)で2つのノルウェーの急性期病院で行った。片方の手に指輪をはめている100人と、指輪をはめていない100人をコントロール群として、調査者が滅菌手袋をして握手をする。

【結果】指輪をはめた群は有意に手から手に細菌が伝播し(オッズ比2.63、[95%信頼区間1.28-5.43]; P = .009) 、細菌数も有意に増えた(オッズ比2.43 [95%信頼区間1.44-4.13]; P = .001) 。しかし共分散の複合分析では、指輪だけを理由にして有意差はなかった。

(Visited 28 times, 1 visits today)

コメント

タイトルとURLをコピーしました