災害時をやりぬくためのSwift思考

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 東日本大震災で、184人の生徒全員が津波を生き抜いた釜石小学校をフォローされていた片田敏孝先生(群馬大学大学院 災害社会工学研究室)のお話しを伺いました。貴重な教訓を生かすのに、どういう思考(mindset)が必要なのか?、メモしてみます。

 (1)想定にとらわれない、(2)ベストを尽くし最善を尽くせ、(3)率先避難者になれ、の3点を片田敏孝先生は、教訓としています。避難できないという「正常性の偏見」という心の特性から、抜け出すには、どうすればいいのでしょう?。それには、動きが軽快で迅速ながらも、賢くクルッと転回できるスウィフト(Swift)という、思考が必要かも知れません。

 (1)想定にとらわれない、(2)ベストを尽くし最善を尽くせ、(3)率先避難者になれ、の3点を片田敏孝先生は、教訓としています。なかでも、(3)の率先避難者になれ、とは、人間には「正常性の偏見」という心の特性があり、非常事態を裏付ける他の情報がないと、本当の非常事態とは判断しないのだそうです。つまり、非常放送がアナウンスされたときに、率先して逃げる行動をとれる人=率先避難者が必要という訳です。

 避難できないという「正常性の偏見」という心の特性から、抜け出すには、どうすればいいのでしょう?。まず、「正常性の偏見」から「人は逃げられないものだ」という特性を知っておくことです。そして、それを承知のうえで、行動を起こすための思考を自分にインストールしておく必要があるでしょう。

 動きが軽快で迅速ながらも、賢くクルッと転回できるスウィフト(Swift)という、思考が必要です。単純に行動が瞬間的にすばやいクイック(quick)、速度が急速なラピッド(rapid)や、一定の速度が持続されるファスト(fast)でも、動作が速いスピーディ(speedy)でもありません。クルッとツバメが向きを変えるように、想定にとらわれず、軽快にやりぬくには、スウィフトがピッタリです。

気づき)「津波てんでんこ」という、津波が来たら他人にかまわず「てんでんばらばらに」、それぞれに必死に逃げよという、そして逃げた場所で会いましょうという教えも、スウィフトの思考があって個々に行動がとれる。Swiftには、「アマツバメ」という名詞の意味もあります。

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