トップと現場との狭間で悩んだなら「静かなリーダーシップ」を

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 「道義的・倫理的に正しいこと」を組織で成し遂げようとするときに、ごく普通の人は、困難な場面に遭遇することがあります。組織には社会的に対しての責任があるにもかかわらず、矛盾はあるものです。そのときに、どのような意思決定をすれば、組織、周りの人々、そして自分自身にとって正しいと思われることを実践できるのでしょうか?。

 聖路加看護大学の看護管理者研修(ファーストレベル講習)で、2008年からテキストになっている静かなリーダーシップ (Harvard business school press)を、手にしてみました(医学書院/週刊医学界新聞 第2999号2012年10月22日)

<要旨>静かなリーダーシップとは、格好良いヒーロー型リーダーではなく、自制、謙遜、粘り強さという3つの平凡な特徴を持ち、8つのアプローチの実践することです。

 静かなリーダーシップ(Leading Quietly)とは、格好良いヒーロー型リーダーではありません。高尚な理想を掲げた人でもなく、そうなりたいと思っていた人でもなく、倫理的な使命感をもって周りを率いている人でもありません。真のリーダーとは、忍耐強くて慎重で、一歩一歩行動する人、犠牲を出さずに、自分の組織、周りの人々、自分自身にとって正しいと思われることを、目立たずに実践している人でした。

 これらの人々には、自制、謙遜、粘り強さという3つの平凡な特徴があります。難問を創造的に解決するための前提条件としての「自制」、自分の知識や自分の計画で果たす役割に対しての「謙遜」、それとは正反対の諦めない「粘り強さ」です。自制・謙遜は「ブレーキ」であり、粘り強さは「アクセル」です。

 静かなリーダーに特徴的な8つのアプローチがあります。具体的には、以下があげる8つのアプローチを1つづつ意識することが、スタートになりそうです。「現実を直視する」「行動はさまざまな動機に基づく」「時間を稼ぐ」「賢く影響力を活用する」「具体的に考える」「規則を拡大解釈する」「少しずつ徐々に行動範囲を広げる」「妥協策を考える」、この8つです。

気づき)瞬時に判断してトップダウンで率いるリーダーではなく、「ちょっとあいつ何をやっているんだろう?」と見かけは保守的に思われてしまう現場リーダーこそ、大切。いままで見えなかった視座が、広がりますよ。2013年の最初の1冊にどうぞ。

↓ 静かなリーダーシップ (Harvard business school press)

↓ 原著は、こちら

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