「教育」と名付けた瞬間に失うもの


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 春が近い。今年の学会で、教育関連の発表を準備しています。

・病院薬剤師2年目研修におけるポートフォリオ導入の試み

・看護学生の臨床薬理授業における1ページポートフォリオの試み

 どちらのテーマにしようか?思案中。この教育手法につきあっていただきたい、と説明をした手前、評価してレビューする責任があるのでメモ。

1.ポートフォリオ手法のテキスト

 未来教育の鈴木敏恵先生のテキストが充実しています。医師向け1冊、看護師向けに2冊発売されています。しかし、私が実際に職員と使用しているのは、この小学生向けの書き込み式ワークブックです。初学者なので最初からアレンジせずに「テキスト100%」そのままを実践しています。今年は、8月20日(土)~21日(日)@横浜でワークショップがあります。いっしょに参加しませんか?

2.Self Respect を育てる

 1年半実践をしてきてわかったことは、ポートフォリオは自分の見える化。自己と他者でこれを共有する。それは、自分を重んじること(self-respect)につながるということです。「私は大したことをしていない。」という職員でも、患者さんやスタッフから、クリニカルパールの伝言を受け取っているのです。これは、ポートフォリオを発表する当日にならないと、本人も気がつかない。発表をしてはじめて「あああ、自分はいろいろやったんだ。」と再認知でき、そこから自信がつくようです。小さな成果を社会貢献と感じられたら、それはいいプライドが育った証拠だな、と思っています。

ティアニー先生の診断入門

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3.「教育」と名付けた瞬間に失うもの

  教育と名付けた瞬間に、「いい点数をとろう」と反射的に視点が転換されませんか?。ポートフォリオも、見栄え次第で「おお、すごい」になるので、手を抜けます。しかし、現在からなりたい自分を想像して、何をするのか?。決めるのは自分です。「まわりから徐々にでいい」という安心と、「ただし、あなたもちゃんとした legitimate 参加者だぞ」という本気。Situated Learningのスタンスをぐっといれておこう。「教育」と名付けた瞬間に医療現場という共同体への参加から、自分で退場しないために。

これから)「薬剤師と製薬会社の関係」についての調査研究の方向性がまとまりました(統計的な手法は、まだ未解決)。次の教育についても課題を提案しないといけないな、と考えているのでメモをしてみました。

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