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 EBMを成功させるキーも、「偶有性」を迎えることだと思っています。半分は用意されたロジック、残りは患者さんと相談。同じように、EBMの3サークル(evidence, experience, and values)もキレイな三等分ではなく、究極の個別医療をめざして最後は1つの円に集束されていくのでしょう。

 論文の精度について「ひとことコメント」してみませんか?

Stroke. 2008 Jul;39(7):2052-8.

Reduction in the recurrence of stroke by eicosapentaenoic acid for hypercholesterolemic patients: subanalysis of the JELIS trial.

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 この図は、昨日と同じイコサペント酸エチル(EPA)の効果を示しています。

 二次予防の全脳卒中は、ハザード比が0.80で95%信頼区間が0.64-0.997。「EPAの服用で、脳卒中の再発を0.8倍に減少することができ、これは統計学的に有意差があります。」とコメントができます。しかし、「結果の精度はどうか?」を吟味するなら、有意差があれば、信頼区間が1(差がない)に近い数値がいくつで、それは臨床的に意味がありそうか?、考える必要があります。

 1に近い数値は0.997です。つまり、

 「統計学的な有意差はあるものの、効果はかわらないかもしれない」可能性もあるな、と吟味できます。

 同じように、一次予防の脳卒中は、ハザード比が1.08で95%信頼区間が0.95-1.22。信頼区間が1を含んでいますので、統計学的に有意差なし。そこで終わらずに「結果の精度はどうか?」を吟味。

 有意差がないときも信頼区間が1(差がない)に近い数値は0.95です。つまり、

「統計学的な有意差はなく、効果があったとしても、0.95倍なので、大規模試験をしても有意差は得られないかもしれない」と吟味できます。

 論文の数値そのものから、もう1歩吟味する技術も、それほど難しくはなさそうです。

気づき)

 ・EBM箱根合宿で、自分が一番よくわからっていなかった部分なのでメモ

これから)職責会議でひとこと物申す

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カテゴリー: EBM

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