薬害を覚悟する本18)薬害を追う記者たち

「医者が信用取引をやって悪いという法律はないでしょ」

 千葉の皮膚科医院の医師のコメント。インサイダー取引は、株価に影響を及ぼす未公開の「重要事実」を知って、株取引を行うことで、懲役6ヶ月以下、罰金50万円以下の刑事罰。結果は、起訴(公判請求)投薬医1名(罰金30万円)、略式起訴(罰金)日本商事とエーザイ社員24名。

 大阪二部に上場の日本商事(いまは「アルフレッサ系」)が、帯状疱疹の治療薬「ユースビル」ソリブジンで、1993年の販売後1年で死者15人。5FUの血中濃度を上昇させ、血液障害を起こす。最初の死亡例が日本商事に報告された9月20日から約3週間の間に、同社社員175名が同社株を売却していたことがわかり、インサイダー取引容疑で捜索された。その後、治験段階で投与された患者3人が死亡していたことが判明。

 この本では、容疑を問われる人たちが、どんな行動をするのか?「人災」薬害を記者の目から読み解ける。

 ソリブジンの副作用死は重要事実か、社員はそれを株取引の前に知っていたか?。毎日新聞の記者たちが、調査報道という手法で挑む日々が、刻々とつづられる。

気づき)

・調査報道は、コストが高いが期待も高い。

・フルオロウラシル製剤を発売していた、協和醗酵はじめとする抗ガン剤メーカーの責任は?

・もう一歩、他の新聞社とチームを組むということは、困難か

これから)医療安全委員会、職責会議、システム委員会、EBM研究会第100回記念講演

薬害を追う記者たち

薬害を追う記者たち

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