インフルエンザへのサージカルマスクの効果


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 「医療従事者なら、サージカルマスクでもいける!」かも知れない。

 

 カナダのマクマスター大学Department of Pathology and Molecular Medicine, McMaster Universityの看護師は、N95マスクと比較して、検査確認によるインフルエンザの発生率は、サージカルマスクでも劣らない(非劣性noninferiority)である、という結果をだした。訓練を受けた医療従事者なら、サージカルマスクでも、大丈夫かも知れない。

Surgical Mask vs N95 Respirator for Preventing Influenza Among Health Care Workers

http://jama.ama-assn.org/cgi/content/full/302/17/1865

JAMA. 2009;302(17):1865-1871.

背景:インフルエンザに対して、医療従事者を守るのにN95マスクN95 respiratorと比較したサージカルマスク surgical mask の有効性のデータは、乏しい。N95マスクは、パンデミックの間は、短期間の供給の可能性であろうし、多くの国々では手に入れることができず、サージカルマスクの有効性は、公衆衛生上重要であると認識されている。

目的:インフルエンザに対して、医療従事者を守るのに、N95 respirator とサージカルマスクを比較すること

デザイン、環境と対象:オンタリオ病院の8つの専門治療領域のうち、救急医療部、医療部、小児医療部の446名の看護師におけるNoninferiority な無作為化比較試験。

介入:2008~2009年のインフルエンザシーズンに、発熱性の呼吸器疾患の患者にケアをするときに、フィットテストをしたN95マスクと、サージカルマスクの評価をすること

主なアウトカムの測定: 第一のアウトカムは、PCRまたは、4-fold riseされた血球凝集素hemagglutinin titersで検査確認されたインフルエンザ。サージカルマスクの効果は、N95マスクと比較して、サージカルマスクの非劣性noninferiorityを評価した。非劣性の基準は、発生率の減少(N95マスクから、サージカルマスク群を差し引いた)について、95%信頼区間の下限が、-9%よりも大きくなるかどうかを基準とした。

結果:2008年9月23日から、2008年12月8日までに、478名の看護師が調査基準に適合し、446名の看護師が無作為に介入に割り付けられた(225名はサージカルマスクに、221名はN95マスク)。インフルエンザ感染は、サージカルマスク群の50名の看護師に発生し(23.6%)、N95マスク群の48名(22.9%)に発生した(絶対リスク差、-0.73%; 95% CI, -8.8% to 7.3%; P = .86),信頼区間の下限は、非劣性の基準以内であった。

結論:オンタリオの専門治療病院の看護師で、サージカルマスクの使用は、N95マスクと比較して、検査確認されたインフルエンザの発生率は非劣性であった。

・「適切な」サージカルマスクの着用は、ある程度インフルエンザを予防する可能性はありそうだ。

 飛沫核として、空中を漂うサイズを5μmとすると、そもそも、インフルエンザウイルスのサイズは、おおよそ0.1 to 100 μm(Toward understanding the risk of secondary airborne infection: emission of respirable pathogens. J Occup Environ Hyg. 2005;2(3):143-154)だから、サージカルマスクでも対応ができる可能性。

・マスクの不適切な使用は、教育訓練を。

 今回の研究でも、N95マスクにしろ、サージカルマスクにしろフィットテストfit testを行っている。

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