薬害を覚悟する本11)薬害シンドロームを絶て

 明日の講義で使用する「クリスマス柄のPowerPointのテンプレート」を探しながら、薬害のことを考える。

 薬害は、あるよりは、ない方がいいに決まっている。

 いいか悪いかは、悪いに決まっている。

 ここで、再度疑問視をする。民法上、刑法上、医療従事者に責任は問えないといっても、本当に責任はないのか。被害者の望んでいることは、裁判に勝つことと、何かほかにないのか。私がいまの立場で、できることは何か。

 社会の中で「既存の解答」に見える因果に対して、自分で考える。

 ギリシャ人は常に「なぜ」と考えた。たとえば「三角形の二辺を足したものは、あとの一辺よりも長い」という定理について、エジプト人からは「そんなことロバでも知っている」と言われたそうですが、ギリシャ人はそれを一生懸命に証明した。そこからユークリッド原理が生まれたそうです。

 私の息子、前田直幸は大学生の時に交通事故にあい、手術で硬膜を移植され、それから10年たった1996年にヤコブ病になりました。そして、1997年6月21日、29歳で永眠いたしました。

 何度、前田さんのお母さん、前田公榮さんの訴えを当時聴いたことか。

 何度、自分の仕事を疑問視したことか。

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