薬害を覚悟する本 7)ひとりひとりの時間


 何かを言えば、すぐに飛び出してしまう。言わなければ、いけないときがある。臆病さも、謙虚さも捨て、ことばにしないと生きられないときがある。

 そして、飛び出したことば、たいてい誤解されて受け止められる。

 誤解って、そもそもダメなものなのだろうか?

 100人いれば、100通りの受け止めだ。個性の表象が、誤解。だから、コミュニケーションがある。誤解から、コミュニケーションをはじめるという覚悟の方がいいのかも知れない。真実はなく認識しかないのだ。エゴイズムのコミュニケーション不全から、愛情をもって人と接することにつなげていければ。

龍平とともに―薬害エイズとたたかう日々

龍平とともに―薬害エイズとたたかう日々

 薬害エイズの原告、川田龍平さんのお母様の日記。裏表紙に「ひとり ひとり」と書かれたサイン本。家族、自分、社会、そして生き方。そのすべてに、薬害エイズは向き合う度合いを強めさせたのだな、と気づく。正直に生きることはつらい。

龍平へ

 お母さんの今の気持ちを書きます。

 お母さんは仕事をすっかり辞めました。辞めてゆっくり貴方と一緒にいられる時間をつくりたいと思ったからです。でも、もう1つの理由は、続けることができなくなったからです。ささいなことですぐ怒ったり、涙がこぼれてしまったり、自分をコントロールすることができなくなってしまったのです。

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