ウェブリテラシー8)インターネットにいること

 ウェブリテラシーといいながら、ソフトウエアの紹介がつづいたので、本題をふり返る。そもそもは、2年前に読んだ、梅田さんのメッセージがはじまり。

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)

 無料の高速道路があるのに何でみんな歩いているんだろう、と著者。

ウェブ リテラシー Web literacy

1) ネットの世界がどういう仕組みで動いているのかの原理は相当詳しく徹底的に理解している。

2) ウェブで何かを表現したいと思ったらすぐにそれができるくらいまでのサイト構築能力を身につけている(ブログ・サービスを使って文を書くとかそういうことでは無くて)。

3) 「ウェブ上の分身に金を稼がせてみよう」みたいな話を聞けば、手をさっさと動かしてそこに新しい技術を入れ込んだりしながらサイトを作って実験が出来る。広告収入の正確な流れも含め「バーチャル経済圏」がどういう仕組みで動いているかの深い理解がある。

4) ウェブ上にあふれる新しい技術についての解説を読んで独学できるレベルまで、ITやウェブに対する理解とプログラミング能力を持つ。

 リテラシーとは読み書きの能力。それで仕事や生活、人生が変わる。タテ型ベクトルな専門職が、ヨコ型ベクトルのリテラシーを1つ身につけると世界が変わる。information literacy, media literacy, そして web literacy。

 梅田さんのウェブ進化論とは逆に、ウェブ退化論で警鐘されているのは、「浄化された情報」のみになったインターネット。

インターネットは、誰のものでもなかった

 だから、良識ある民主性と個々の活力でここまで発展してきた。

インターネットが死ぬ日 (ハヤカワ新書juice)

インターネットが死ぬ日 (ハヤカワ新書juice)

邦題は、”The Future of the Internet”で、”and How to Stop It”とフォローされているので、日本語版はやりすぎの書名だが、考え時の課題だ。

The Future of the Internet--And How to Stop It

The Future of the Internet–And How to Stop It

 線路の行く先を決めるのは、私たち。

 正しい悪いの判断は、村上春樹さんがここ何年もとっくみあってきたこと。明らかに悪いことでも、本人たちの論では正しいことなのだ。成熟しつつある個々が、個人の満足と、社会貢献をどう両立させるか。世界はどこも同じ曇り空である。

1Q84 BOOK 1

1Q84 BOOK 1

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