前立腺がんの前立腺特異抗原(PSA)検査は必要か


 前立腺特異抗原(PSA;Prostate Specific Antigen)とは前立腺がん腫瘍マーカー。前立腺のたんぱく質の一種で。前立腺がんでも、前立腺肥大でも値は上昇する。この検査は意味があるのか?。厚生労働省と日本泌尿器科学会で意見がわかれている。昨年末の大阪での勉強会メモ。

 厚生労働省は、疫学もふまえITT解析で死亡率減少を示す結果がないため検査は不利益としている。一方、日本泌尿器科学会は、世界的なチロル研究で死亡率が改善されたので、検査を維持すべき、としている。

 ITT解析(割り付けられたままでの解析、より臨床の状態に近い)の優位性はすでに知られたところであり、チロル研究はITT解析ではないようだ。

厚生労働省のガイドラインには、こう記されている。

『PSA検査が死亡率を下げるかどうか科学的な結論が出ていない状態であるため、PSA検査を一般的な健康診断(住民検診)で行うことは勧められない。』また、『個人が自己の判断で受ける人間ドックにおいては、PSA検査に死亡率を下げる証拠がまだないことやPSA検査の利益、不利益を説明した上で、各個人が検査を受けるか受けないかを選択する必要がある』

 PSA検査が死亡率減少については、現在、数万人規模の大規模臨床試験が欧米で行われている。その結果は数年先に出る予定。それまでPSA検査の有効性は結論がでない状態がつづきそうだ。

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