自分であるという勇気とシンクロニシティ

 NBM(Narrative Based Medicine;物語り医療)をご紹介いただいた谷田憲俊先生が、フランスの哲学者Jacques Salomeを紹介(前回のつづき)。もちろんフランス語が原著で、英語版も古いものしかない。しかたなく竹内まりやのシンクロニシティを、なぜか僕は聞いていた。入り口は、原著でも講義なくてもいい。メッセージを探していた。

返信/シンクロニシティ(素敵な偶然)

返信/シンクロニシティ(素敵な偶然)

 そして、偶然見つけた日本語で読めるJacques Salomeの「自分であるという勇気」。自分であることに、なぜ勇気か。考えてもいなかった自分の軽さと、この書名の重さ。薄い1冊に読み切れない気づきが詰まる。

自分であるという勇気

自分であるという勇気

(P.129)

■シンクロニシティ、エクリプス(自然のなかの)

シンクロニシティとは共時性。

考えや行為や事柄や出来事が予期せずに、または思いがけずに起こることや、別の現実次元にあり、その時、その場で出会う<理由が何もなく>、統計的に起こる可能性がないのに起こる状況が繰り返されること(synchronicity,シンクロニシティ)で、現象について深く考察したカール・ギュスターブ・ユングがはじまり。

また、私たちの深い意図と周囲のエネルギー・システムの驚くべき明快な一致がエクリプス(eclipse,エクリプス)。

■どうしたら、めぐりあえるか

シンクロニシティ、エクリプスの出現は、幸運にも有利な力を持つ空間が交差する点で、周りのシステムと受け取る準備ができているわれわれ自身が出会うことにたぶん由来するのでしょう。

■要求しつつ、献身的であること

 あらゆる神と同じく、偶然はたくさん要求します。献身が必要です。(クリスティアヌ・ロッシュフォール)

自分をどう受け止めるか、自分からどうはじめるのか。エクリプスな皆既月食のようにそれは、自分が自身の軌道を献身的にひたすらつづけることで、人との関わりという奇跡がはじまる。医療の場では、それがNBMというフレームで伝わりつつある。

そして、竹内まりやが唄うシンクロニシティ。すべての意味がつながる。

例えば夢の中で笑ってた あなたからの電話で目覚めて

お互いに同じ夢 見てたなんてこと

不思議だけど二人にはよくあるの

隣り合わせたカフェで読んでた ノベルが同じだったあなたと

こんなふうに 恋に落ちる 運命(さだめ)だったこと

シンクロニシティを彼女は、こう呼ぶ、「素敵な偶然」。

*NBMの入り口へ(2)

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