風のようなフレーム


 銀座のシャツ専門店SCHIATTIのスタッフが、紹介してくれたショップへ。薄暗がりにいくつかランプ。午後の日差しは何十本ものロールにまかれた生地を照らして、白やピンク、ブルーの生地が映える。

 さすが、シャツ屋が勧めるお店だ。対応してくれた店長が、粋。

 スーツではなくて、シャツ。

 これは信頼する先輩方が、口々にそうアドバイスしてくれたこと。

 スーツは安くても、何でもいい。お金をかけるなら、シャツだよ。

 実はぴったりとくる既製品のシャツを探すのは、難しい。SMLの3区分で収まろうはずはないし、首周り、袖の長さで探しても、小さな私には「在庫がございません」と丁重に断られる。

 もう時間の無駄だ。しかし、ちゃんとした格好はしたい。

 シャツは、風のようなフレーム。

 何でもいいのだが、ちゃんとしていると明らかに、自分がかわる。

 虎ノ門病院の薬剤部長、林先生もいう。

 「ミニ医者じゃなくて、薬剤を立脚点にclinical pharmacyを展開すること」

 薬剤疫学も、粋なフレームだと思う。

 薬害、EBM、感染と勉強してきた。

 どの分野でも疫学epidemiologyは、風のようにふるまい、さっと本質のフレームを提供して、去っていく。

 世界的に高い評価を得ている名著で7年ぶりの改訂第2版。臨床疫学の最もスタンダードな入門テキスト。研究デザインのフレームが、独習できる。とくにランダム化比較試験Randomized controlled trial(s)、交絡因子confounding factorの説明は、感動的だった。英語の勉強も兼ね、原著版も購入した当時がなつかしい。

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